電話の相談がありました。

「家の母親の事でお尋ねします。七十三歳ですが、一週間前、腰を痛めて寝返りも打てない状態です。治るとは思いますが、何かいい方法は無いですか。治療はきちんと受けています」

「役所か地域包括支援センターに電話してみてください。たとえ半年後に治るとしても、今、御不自由なのですからサービスを受けられます。電話番号は○○○○○○○○○○です」。

薬局に買い物に来たお客様より話を伺いました。

「うちの町会のおばあちゃんなんだけど、先月、連れ合いを亡くしてすごく寂しそうなんです。体も頭もしっかりしているのでデイ・サービスにはまだ行けないし、気晴らしになること、無いかしら」

「社会福祉協議会のボランティア活動で封筒の切手を切り離す作業のお手伝いをしてくれる方を募集しています。お友達もできますし、よろしかったらこちらに電話して見てください。社会福祉協議会の案内書です」。

　と社会福祉協議会のご紹介をしてさしあげました。

薬局に買い物に来たお客様より相談をうけました。

「うちの隣のおじいちゃんなんですけど、体は元気で頭もしっかりしているけど、去年おばあちゃんを亡くしてから、すっかり元気をなくして食事もコンビニ弁当ばっかりで可哀そうなんだけど、なんか役所でしてくれる事ないかしら」

「この地域には会食サービスがあります。福祉会館で週に一回食事をします。地元生まれの方なら昔の友達に会えたりもします。高齢者福祉課で受け付けてます。これは地域のパンフレットです。どうぞお持ちください」。

　そういって、パンフレットをお渡しいたしました。

紙オムツを買いに来たお客さんより質問をうけました。

「最近ここらへんに越してきたんだけど、家の年寄りの使う紙オムツ、前の所はオムツ券を役所でもらって近所の店で交換出来たのですが、この地域はオムツ券をもらえますか？」

「この地域にオムツ券はありません。しかし紙オムツの支給サービスはあります。役所で申し込むと、一月に一回業者がまとめて配達するサービスです。詳しくはこちらをご覧ください。役所で作っている各種地域サービスの説明書です。直接窓口へいって御相談されるのが宜しいでしょう。」

　そういって、説明書をお渡しいたしました。

相談の電話がありました。

「ちょっと、これ相談に乗る電話でしょ」

「はい、お薬と在宅介護の御相談を承っています」

「薬局なんでしょ、じゃ　あんた薬剤師さんなのね」

「はい、さようです」

「家の夫ですけれど仕事やめてから、すごく怒りっぽくなってね、私の言うこと何も聞かないのよ、暴力もふるうのよ」

「打たれたり、なさったのですか？」

「そんな事はないけど。暗いしさ」

・・・しばらくつづく・・・。

「もし御心配なら、病院に御掛かりなすったらいかがでしょう？」

「お二人で診察に行かれて、奥様からも先生に十分御説明されればよろしいとおもいます」

「そうね、そうする。わたしが説明するわ。ありがと」。

 

このように、双方のチェックが必要な場合もあります。

 

その他、

最近迷子になる。

いつも同じ料理をつくる。

居室が最近異常にきたない。

入浴時間が異常に長い。

同じ衣類を身につけつづける。

 

等は、認知症の初期の可能性があるので受診をおすすめます。

病名を言ったり、大変です等と脅かしたりせずに、穏やかに話しましょう。

「私の母親の事で相談があるのですが」

　と切り出されました。

「どの様な事でしようか？」「私の母親ですが、台所用洗剤を何本も買ってくるのです」

「一度に何本もお買いになられるのですか？」

「いえ、はっきりは分かりませんが、何回も買いにいくようです。五本ほどあったので、どうしたのか聞いてみたら、分からないと言うのです。すこし心配です」

「その様な事をなさる方はよくいらっしゃいます。一日に何回も八百屋さんに買い物に行かれたり、また不必要な物を通信販売に申し込まれるような場合もあります。御心配でしたら　ものわすれ外来　　等に御相談なさったらいかがでしょうか。病院によっては別の呼び方をしますが、御近所の病院に伺ってみてください」。